ライトノベルの新潮流 (その進化と変容の道筋を読み解く!) 石井 ぜんじ (著), 太田 祥暉 (著), 松浦 恵介 (著), standards (編集), 仙人掌 (イラスト)

図書館の日本文学史(910.2)のコーナーにあったので、思わず借りた。

ブギーポップとフルメタルパニックとマリみてが同じ年(98年出版)に出たと聞いて、ぶっとんだ。

ユーザーとしてはライトノベルだと思っている物の中に新文芸という別ジャンルがあるという話が書かれていた。 対象年齢が30代以上で、ちょっとおたかめらしい。 確かに、おっさんが異世界転生する話が結構あるけど、あの辺はライトノベルの対象年齢層のティーンではないな。

しかし、西尾維新は新文芸じゃなくて、ライト文芸らしい。 ライト文芸は女性向けが多く、十二国記とか図書館戦争とか。

ほかにも、ボカロ楽曲のノベライズとか、ゲーム実況のノベライズとか、漫画動画のノベライズとか、そんなのあったのかという知らないジャンルも紹介されてた。

京アニが、オリジナルアニメを作りたいが、外れると痛いから、いったんラノベで出して売れたらアニメ化するという戦略をしていて、 賢いな、と思った。

ライトノベルじゃないけど、 ハルヒのアニメ版は、流行ると思ってなかったから、アレな感じの実験的な事をやって成功したけど、 2ひき目のドジョウを狙ったやつは、実験的な事ができずに失敗していった。

最近では、 他にも異世界コミックというジャンルがあって、 これは、なろう小説を漫画化した物だけど、 ラノベの漫画化は1/3しか売れないが、異世界コミックは3倍売れると書かれてた。

女性向けで姫嫁物が流行ってるという話もあった。

いろいろ雑多につめこまれてる本だが、おもしろい話が多くて読んでよかった。