読書: 東芝: 不正会計 底なしの闇
最近また企業のコンプライアンスが問題になっている。
昔あった不正会計について、 作者の取材の経緯なども含めた時系列順に説明している。
不正のスキームとしては次のものだったようだ。
- 東芝がPC用の部品を買う
- その部品を別会社である工場に売る
- 工場はPC組み立ててそれを東芝に売る
- 東芝はそのPCをエンドユーザーに売る
ここで、東芝は買った部品を高額で工場に売る、工場は東芝に高額でPCを売る。 工場としては、高く買って高く売っているだけなので損はしてない。(運転資金が多くいるが) 東芝としては、高く売ってから、高く買うまでの間に決算をすると、利益が多く見える。
そもそも循環して取引する事自体がおかしい気がするんだけど、そんなものなのか。
役員に報告に行くと、やりなおしを命じられるらしい。 なるほど、これほど酷い状況だとは思わなかった。
本書では3つの闇が提示されていたが、 そのうち2つについては明かにされずに終わってしまった。 そこだけが残念だが、報道とはそういうものかもしれない。
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