今年あった3Dプリンタのトラブル
これは3Dプリンター Advent Calendar 2023の16日目の記事です。
去年のように、改造記録を書こうかと思ったけど、 あまり改造してないので、 あったトラブルのリストと試した解決策を書いた。
ベースになるマシンはEnder3だ。 色々細かい改造をしてあるので、 それについては去年と一昨年、購入時の記事を参照のこと。
食いつかない
やぱり一番のトラブルはくいつかないだ。
PEIシートを使ったらマシになると聞いて去年乗り換えたけど、 やっぱり定着しなくなる事があった。
中性洗剤で洗う
油がついたときに、くいつかない率はむしろ、前のプレートより多いかもしれない。 なるべく指で直接さわらないように心掛けているが、それでも駄目で、 くいつかなくなったら中性洗剤で洗ってる。
頻度を決めて(例えば月1で)定期的に洗うのでもいいかもしれない。
ベッド温度をあげる。
洗ってても、ベッドいっぱい使って印刷すると、角が浮いてしまう事があった。 ある時、ベッド温度をあげた所、浮かなくなった。
元はCuraのgeneric PLAのデフォルト設定である50℃にしていた。 今は常に60℃にしている。
もっと上げるともっと良くなるのかとか、 初期レイヤ印刷時だけ上げるだけでもいいのかとか、 試してみたい。
PTFEチューブがとけた
印刷にボツボツがでるようになった。 最初、フィラメントがしけったのかと思ったが、 しけった時は欠ける事が多いが、今回は外に余分な樹脂が出てる。
どうもPTFEチューブの先が溶けて固定不良になるとこの症状になるようだった。
ヒートシンクファン不足
PTFEチューブの先が溶けるのを回避しようと、 ヒートブレークをフルメタルの物にした。
ところがその直後から、押し出し不良がおこった。 エクストルーダが押せずにフィラメントを削りはじめる。 抜いてみると、フィラメントの先が太くなっている。
たぶん、ヒートブレークをフルメタルにした事で、登ってくる熱が増え、 フィラメントが溶けたのではないかという結論に至った。
Ender3のヒートシンク冷却系はギリギリの設計をしていて、 このような改造に耐えられのではないかという話を聞いた。
バイメタルヒートブレークという物を教えてもらったので、買ってある。 これでまた挑戦したい。
漏れた
ヘッドまわりを分解交換清掃したら、 組立方が悪く、溶けた樹脂が漏れて、 ヘッドが樹脂の玉になった。
ヒートブロックにヒートブレークとノズルがねじこんである構造をしているのだけど、 ヒートブロック内でこの2つが強くくっついてないと漏れるみたい。 ヘッドをねじこむのは限界があるので、 ヒートブレークを十分ねじこまないといけない。
ネジは固定する力はあるが、封をする力はない。 例えば水道管を固定する時はテープを挟んで漏れを防止する。
これはヘッド全体を交換するしかないかと困ったが、 実際は簡単に掃除できた。
ヘッドを180℃まであたためたら、玉もやわらかくなり取れた。 表面に樹脂でコーティングされているような状態になったが、 60℃程度の温度にしたら、皮をむくように取れた。
普段、ベッドにくいつかず困っているのだから、ヒートブロックからも取れるよね。 案ずるよりするがやすし。
PEIシートをこすった
いろいろ試していたら、Z-offsetがおかしくなり、 熱いヘッドでPEIシートをひっかいてしまった。 その部分だけシートのコーティングが剥れた。
まだ使えるが、印刷物の底面を見ると、その跡が見える。 買い直さないと。 もしくは、テクスチャーじゃないPEIシートに挑戦してみてもいいかもしれない。
以上